2009年1月3日土曜日

iPhone SIMフリー化について

YellowSn0wがリリースされ、iPhone(FW2.2)のSIMロックが解除できるようになりました。多くのWebサイトやBLOGでその手順が公開、解説されていますが、まだ安定性が高くないようです。僕の友人も果敢にアタックしましたが、SIMロック解除後には安定性が下がり電波の掴みが悪くなるとの事で、現在はロック解除前の状態に戻し、辛抱強くアップデートを待っています。

 個人的にはiPhoneの脱獄(Jailbreak)やSIMアンロックに対する熱が冷めてしまい、今回のアンロックイベント(?)には参加しておりませんが(ロック品持ってないし)、今回のソフトアンロックが市場価格にどのような影響を及ぼすのかは興味深く見ています。というのも、中国ではiPhoneは正規リリースされておらず、現在上海で販売されているのは海外から持ち込まれたものだからです。販売されている製品には、アメリカ版や日本版(Softbank版)に「SIM下駄」「TurboSIM」等と呼ばれるフレキ基板を用いてロック解除したものと、香港、ニュージーランド等の正規SIMフリー版の2種類があり、価格は前者の方が安くなっています。ソフトアンロックの安定度が高まりSIM下駄が不要になることで、正規SIMフリー版の市場価値が下がり、価格も低下するのかもしれません。
 先日、友人2名が持っていたiPhone 3G(アメリカ版をTurboSIMでアンロックしたもの。どちらもファームウェアは2.1)を見せてもらいました。どちらも電波の掴みが悪く不安定な印象を受けました。特に圏外状態から電波圏内に戻った時には「発信は出来るけど着信できない」という症状が頻発するようです。また2台中一台はAPNの設定を行ってもパケット通信が出来ませんでした。お店の人は「1/3に持ってきてくれたらSIM下駄要らないようにしてあげる」と言っていたそうで、今まさにせっせとソフトアンロックにチャレンジしているのでしょう。こんな事までもが商売になる中国、侮れません。これを「だから中国は・・・」と切り捨ててしまう事は簡単ですが、僕はこういった事実が「ビジネスのあり方を考える良い材料」だと感じています。コピー品の氾濫するソフトウェアビジネスも同様で、プロテクト技術の革新や法整備も大切だとは思いますが、「それでも儲かるシステム」を考える方が大切ですよね。「コピーするなよ~!」と国際的圧力で迫る今のやり方はもう限界じゃないでしょうか。だってそうやって対峙している相手国の人口の方がずっと多く、大きな市場を有してるんですから・・・。